代官山音楽院Gクラフト講師コラム
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vol.1 ギター・ベースプレイヤーに贈る技術者からの手紙
駒木敦 Atsushi Komaki
有名アーティストや雑誌掲載用オーダーメイドギター製作・リペア経験などを経て
現在ギター商品開発及び海外ギター工場技術指導を行う国際派技術者。
初めまして、代官山音楽院ギタークラフト&リペア科主任講師 駒木です。
普段様々なミュージシャンと様々なお仕事をさせて頂いております私ですが、今日はその中でもプレイヤーからの要望が多い弦高について少しお話をしてみたいと思います。
殆どの方は・・・
最近「ビビリが出ないように限界まで弦高を下げて欲しい」という要望を多く耳にします。弦高を下げれば演奏はし易くなりますし、しかしビビリが出ては困る、それは実に良く分るのですが、これを両立させるのは楽器によっては困難な作業ともなります。両立させる為に別の作業を追加すればよいのですが、予算的に他の作業は無しで、と言われる事も多いのが現状です。

理想の弦高?
技術者的な視点で言えば、各楽器は設計段階で弦高が決定されている訳です。勿論それぞれに根拠があっての設定ですから、設計弦高が理想の弦高と言える訳ですね。

それぞれ一長一短
弦高が低い事のメリットには、運指が楽になる事とテンションが下がる事で弦が振動し易くサスティーンが伸びる点が挙げられます。弦高が高い場合、テンションが上がる事で張りのあるクリアなサウンドとなり、ビビリ難くなります。正しく一長一短ですが、クラシックギターやフルアコ、エレクトリックで早弾きをしたい等、楽器種やプレイスタイルで分けて考えれば割と答えは明白です。1つ明確にしたいのは、弦高が高い事はデメリットでは無いという事です。

流行
私が楽器技術の勉強を始めた頃、例えばジャズの楽器は弦高を上げ気味にして張りのあるサウンドを狙うと良い、と学びました。しかしながらジャズの本場ニューヨークでも最近の流行は弦高低めであるといいます。ベースであってもそれは変わらないようです。ジャズの世界でもそうなのですから、全体として低めが現代のトレンドであると言えるでしょう。

最後に
最後に技術者としてプレイヤーの皆さんにお願いがあります。それは、是非とも一度楽器店にお持ちになり「お持ちの楽器の基本弦高」にしてみて頂きたいという事です。例え好みの弾き心地でなくてもそれが設計でのサウンドなのです。そのサウンドを確認した上で、ご自身で上げ下げを試し、好みのサウンドと演奏性を兼ねたポイントを探してはいかがでしょうか。
代官山音楽院ではプレイヤーの方を対象として調整のイベントも行っています。興味をお持ちの方は是非遊びにいらしてください。